解説
身体を柔らかくする運動といえば、ストレッチですよね。実はこのストレッチ、筋肉を伸ばすことで柔軟な身体作りに役立つだけでなく、筋力そのものを高める効果があることがわかってきました。
ある研究によると、週に3回、1種類のストレッチを15秒ほどかけておこない、さまざまな筋肉をていねいに伸ばすことを続けたところ、約2ヶ月半後には立ち幅跳びや持久走など、運動の能力がアップしたそうです。
女性の場合は特に、あまり使わなくて少ない上半身の筋肉が衰えやすいといわれています。上半身の筋力が弱くなると、肩こりに悩まされることも。人の頭は実はかなり重さがあるので、支えている首や肩の筋肉が弱くなると、負担がかかってこりやすくなるんですよね。
全身の筋肉はつながって支えあっているので、肩周りや腕だけでなく、手首まで含めてまんべんなくストレッチすることがおすすめです。
ていねいなストレッチで、強くしなやかな身体を手に入れましょう。

<参考文献>
■ブリガムヤング大学 運動スポーツ科学部
『Chronic static stretching improves exercise performance.』
■第 49 回日本理学療法学術大会
『長期的なストレッチが筋力に及ぼす影響 ―他動ストレッチと自動ストレッチでの検討―』
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部
統計データ
週に3回以上、手首を含むストレッチをしていない人は、筋力が衰えるリスクが2.73倍になります。
A: 週に3回以上、手首を含むストレッチをしていますか?
B: 同年代の人よりも筋力の衰えを感じていますか?
A | |
---|---|
はい | いいえ |
16.7%
48人 |
83.3%
240人 |
B | |||
---|---|---|---|
はい | いいえ | はい | いいえ |
4.86%
14人 |
11.81%
34人 |
44.1%
127人 |
39.24%
113人 |
Z検定値 | 3.0 |
---|---|
オッズ比 | 2.73 |
信頼度 | 99.7% |
- ・オッズ比
AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。 - ・信頼度
信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
(統計学のZ検定を使用)
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