スポーツで頑張ると効率よく筋力アップ
リスク
2.97倍

スポーツで頑張ると効率よく筋力アップ

月に1回以上、スポーツをするようにしていない人は、同年代の人よりも筋力が衰えやすくなるリスクが2.97倍になります。

解説

筋力とは「筋肉の太さ×運動神経の活発さ」

筋力は、筋肉の太さや脳から送られる運動神経の信号の量と速さによって決まります。我慢強く、持久性が高いタイプの運動で筋力を発揮するときには、筋肉の太さが重要になり、瞬発力や速さが求められる運動で筋力を発揮するときには、神経系の働きが大切になってきます。

つまり、筋力を高めるということは、「筋肉を太くする」と「神経系を活性化させる」という2つの方向性があるということです。

筋肉を太くするためには、重たいダンベルをゆっくりと動かしていくといった筋力トレーニング(ウェイトトレーニング)を行いつつ、たんぱく質などの栄養をとるようにします。筋肉に対して直接的に負荷をかけていくことで、最終的にはボディビルダーのように筋肉が発達した身体を作ることができます。

神経系の働きを高めるには、筋肉を一瞬で強く収縮させたり、多くの筋肉を同時に収縮させるなどのさまざまな動きを練習するというトレーニングを行います。つまり、スポーツの練習というわけです。最終的にサッカー選手やバスケット選手など、多様な運動でパフォーマンスを発揮できる身体を作ることができます。

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スポーツで得られる筋力向上の相乗効果

スポーツとは単に身体を動かすだけではなく、勝ち負けを競う、自己の記録を更新する、などの目標を持って行うものです。身体への負担は強くかかりますが、最大限の運動パフォーマンスを追求していくものでしょう。「健康のために」とスポーツを始めたとしても、楽しさや悔しさを感じて、だんだん頑張る方向へ…という経験をした人も多いかもしれません。

このように、スポーツをしていると、運動負荷量は強くなりやすい傾向があります。「競技で実力を発揮する身体を作りたい」と思えば、筋肉を太くするために日常生活以上の負荷をかけたり、筋収縮を経験することがどうしても必要になってきます。

筋肉を太くするだけが目的であればジムの単純なウェイトトレーニングでも十分かもしれません。ですが、スポーツを通して効率よく鍛えることで、さまざまな状況で上手く反応する、「パフォーマンスの高い身体」を作ることができるのです。

ただし、しっかりした筋肉と神経の反応がそろった身体は短期間では作ることができません。「普段、スポーツをしていない人が急に頑張りすぎて足腰を痛めて…」といったということもありますね。スポーツを始めるときには、地道な筋トレやジョギングなどの有酸素運動、ストレッチなどの整理運動を同時に行って、動けるコンディションをきちんと整えていくことが大切です。

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<参考文献>
■中村隆一、齋藤宏、長崎浩著 医歯薬出版
『基礎運動学 第6版』

■芳賀脩光、大野秀樹編集 杏林書院
『トレーニング生理学』

執筆 : 理学療法士 田中渉
編集 : my healthy(マイヘルシー)編集部


統計データ

月に1回以上、スポーツをするようにしていない人は、同年代の人よりも筋力が衰えやすくなるリスクが2.97倍になります。

A: 月に1回以上、スポーツをするようにしていますか?
B: 同年代の人よりも筋力が衰えていますか?

A
はい いいえ
28.2%
87人
71.8%
222人
B
はい いいえ はい いいえ
8.09%
25人
20.06%
62人
39.16%
121人
32.69%
101人
Z検定値 4.08
オッズ比 2.97
信頼度 99.9%
集計数:309人
  • ・オッズ比
    AをしないとBになるリスクがX倍になることを示しています。
  • ・信頼度
    信頼度はデータの関連性の正しさを表しています。
    (統計学のZ検定を使用)
    >数値の見かたはこちら

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